ひとつ ひとつ
玉兎

口をつぐんで 歩き出しては
くるはずもない未来に おびえたり
あるはずな私のかげに すくんでみたり
うつろいがちで ためらいがちな 過ぎ去る雲

ぱちん ぱちん
計算機たたいて ないはずの数字を 探したり
落としていないはずの なにかが 見つからなかったり
ゆらり ゆらり
うつりゆく思考はとめどなく 私を押し流してゆく

繰り返し 今を蓄積してゆく過去
繰り返し 明日を構築してゆく未来

今もひとつ

明日もひとつ

ぽろり 落として

ぽろり 拾って


自由詩 ひとつ ひとつ Copyright 玉兎 2004-10-20 23:00:03
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