水域からの便り
海里

ライギョダマシは
シーラカンスのゴンベェさんとメル友らしい
ラティメリア・カルムナエ氏ってば
地元ではゴンベッサで通してるんだってさ

魚みたいな
でっかいギョタマジャクシは
夏のバスとテノール
木魚、金魚、土魚も唱和して
ぽくぽく、ぽくぽくと
闇のころはさらなりだったってさ

幾つものロプノールには
どこからともなく現れ湧き上がった小魚たち
つやつやのたわしのようなカイツブリが
その小魚たち目掛けて潜いている

そんなことどもの
季節の便り
水域からの
光と風と影とのスケッチ

 
「色鉛筆のためのパレット」より。


自由詩 水域からの便り Copyright 海里 2010-09-27 19:52:52
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