無職
セガール、ご飯ですよ

おこがましいとは思わないのか
お前はなにを勘違いしているんだ
お前はなにを勝手に重ねているんだ
お前が心の拠り所とするものは
お前とは全然比較にもならないほど
熾烈な生存競争の中に身を置いて
長い苦しみの果てに生み出された代物
誰もお前のことなんか知らないし
誰もお前のことなんか認めてない
おこがましいとは思わないのか
お前は未だなんにもなさず
煙草銭すらも稼ぐことなく
空調完備の快適な部屋で
静かに呼吸をしているだけだ
小銭を盗んで安酒を買い
夕暮れの公園に酔っぱらって
それでなにかをなしたつもりで
このように詩作に励んでるけれど
おこがましいとは思わないのか
滑稽だとは思わないのか
誰もお前のことなんか認めない
誰もお前のことなんか認めてない
お前はお前が認められるために
やらなければならないことや
なさなければならないこと
厳然たる事実を認めてない
だからなにをやったってだめだ
お前はお前を認めてないんだ
だからなにをやったってだめなんだ
泣いたって鬱病のふりしたってだめだ


自由詩 無職 Copyright セガール、ご飯ですよ 2010-09-14 18:26:49
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