シンプルでエンドレスな、そんな遊びが好きな産まれさ
ホロウ・シカエルボク
臓腑の裏側にまで入り込んだ言葉を引きずり出して
今夜俺はあらゆるカテゴリーに唾を吐きかける神になる
すでにあるものならもう二度と追いかける必要はない
安全圏で無頼漢気取るなら筆を折ってしまいなよフォロワーズ
この機を逃したらもう二度と目にすることが出来ないものを
自分の手で俺は創り出したいだけなんだ
このときでなければ連ねることが出来ないものを
この瞬間でなければ知ることが出来ない真意を
誰かの知らない詩人の名前を出すことで
優越感に浸るのはそりゃただのコレクターさ
俺はそんな自己顕示欲にゃこれっぽっちの興味もない
先人たちの残したものにどっぷりでそれが誇らしいなら
お前には何も生み出すことは出来ないということだ
経った一瞬のまばたきを言葉にしようとする作業に
周到なプロセスなんてそんなもの必要ない
俺の言ってることが理解出来ないなら
お前はずいぶん暢気な体裁で生きざまを並べていやがるんだな
もしも出来るならこれから生まれてくるものはすべて
閃きがそのまま焼きつけられたみたいな無残さがいい
綺麗なだけのポエジーなんてストリップ・ガールみたいなもんさ
ヘイヨー、安全圏の荒くれ者ども、今夜も崇高なる
ルーレットの上でぐるぐる回るのかい、いつか気付けたらいいな
賭けたボールはひとつの盤の上にしかないってことに
それはゲームだってことにいつか気付けたらな
俺はどんなものよりも新しいスタイルでありたい、それは
流行ものを追っかけるってことじゃなくってさ
昨日の自分を塗り替えてくれるような記録的な
奇跡的なフレーズをいつも待っているのさ
誰かにとってそれがどうという問題ではなくて
俺にとってそれはどうなのかという問題なんだ
追いかけるものは常に見たこともない背中でなくちゃあ
本気で面を拝んでやろうなんて気持ちにゃ到底なれないものさ
お前の、そう、お前の面は…昨日のお前のそれと少し違ったりしているかい
そんなことを気にしたことはないのかい
キープしておくことだけが重要事項かい?
ほんのわずかな違いは必ずあるものさ、ほんのわずかな違いは必ず見つかるものなんだ、それなのに
お前は同じもののことばかり考えているんじゃないか?
それは、そうだ、亡霊だ、そんなものはほんとは
そんなやつは肉体のうごめきなどその身に感じたことすらないのだ
ヘイヨー、誰かの冠のサイズはお前の頭にピッタリかい?
そんなことって一生生きてみたってたぶんないことだぜ
安全圏の荒くれ者ども、少し手綱の打ち方を変えれば
違う道に飛び出せるってこと知っておいた方がいい、そのために
てめえの臓腑の裏側に手を突っ込めよ、そこに落ちてるものを
そこに隠れてるものをチャネリング・カードみたいに目の前に並べてみなよ
それはお前に新しい在り方を教えてくれる
それはお前に新しいやり方を教えてくれる
知ってるものをこねくり回すことなんか少しも大事じゃない
知らない渦に飛び込むことがなにより大事なことなんだ
知識は認識するなよ、漠然と覚えておけばいい
立ち位置を示すテープなんかお前の足元にはない
矛盾を肯定して、整然とした景色は捨てちまえ
いま、俺がこれを書いているmixiの日記入力のページの横には
「ひとりぼっちは寂しくないか」と尋ねるなにかの広告がある
ひとりぼっちが寂しいのなら俺は自分に何の意味も見いだせないな
つまりはそういうことだよ
同じことだ、同じことだ、同じことだ、同じことだぜ
俺が話してるのはすべて同じことだ
判っていることをべらべら喋繰りまくるのはもうおしまいにしようや
貯蔵庫の弾を撃ち合うだけなら
この世界には大事にするほどの未来はないだろうさ
どんなことについて話しているのかもう判っているかい
俺は自分に点数をつけたりすることなんかないぜ
お前は、そうだ、どうしてそんなにもそれが気になるんだ?
そんなものが欲しいならマリオでもやってなよ
素敵な液晶画面で
それはいくらでもお前を満足させてくれるはずだぜ
俺はそんなものはちっとも欲しくない
ただ今の自分よりほんの少し違う自分の
証拠みたいなものを見つけたいだけなのさ