カレーライス賛歌
草野春心


  駅の裏に停めたはずなのに
  おれの自転車がぬすまれていた
  空から雨が落っこちてきて
  もうほんとうに最悪だ

  死ね 死ね 死ね
  みんな死ね 死ね



  気が狂うくらい毎日は
  そんなできごとの繰り返し
  雨のなかかわいそうにおれは思う
  あの子とセックスしてえなあ、とかなんとか

  死ね 死ね 死ね
  腐って死ね 死ね



  ぎりぎり生きてるので
  ぎりぎり死んでるみたいなおれなのさ
  死ね死ね死ね死ねみんな死ね、
  なんつって本当は臆病なくせに



  なんとか笑っていたい
  おれはひとをしあわせにしたい
  決めた、今夜はカレーライスを食おう
  嫌なことはそれでおしまい
  たぶんそれでえいえんにおしまい




自由詩 カレーライス賛歌 Copyright 草野春心 2010-08-16 21:47:40
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