ベッドでの夢
番田 

何にもない平野の岸辺を歩く。何もない目に肌を緑色に広がっている風を焼き付ける。冷蔵庫の中に何故なのだろうとリンゴを感じる。ゴミ箱でカビにまみれた思いは考えを遠く投げ捨てる。私自身には夢のようなものだ。これは現実と架空とを繋いでいるように思える。一本の橋が私の手には架かっていて、足下にあるのだと転がり落ちていくその上を渡っていくのかもしれない。もう一度リンゴに対してのさきほどの行動を繰り返す。眠りに落ちていく誰かのフトンを被った私に対して繰り返されないのは、ひどい噂だけだ。


自由詩 ベッドでの夢 Copyright 番田  2010-08-03 01:17:37
notebook Home 戻る  過去 未来