期待ハズレの雨
朧月

雨に期待ばかりして
心を広げていたら
風がふいてきて
全部飛ばしてしまいました

濡れた土は扱いにくくて
埋めたはずのものが
いつでてくるのか気が気ではないのです

夏に現れるのは幽霊ばかりじゃなく
後悔の体験がほとんどなのです

うなだれたのは叱られたせいでなく
届かないからです
答えがないからです

あなたの背中しかもう見えなくて
追いかける足ももう動きません
明日ではもう遅いと思って
今をしかけようとしています
それでもあなたの決心をただの一度も揺るがせられません

雨は二人のすきなもの
なのに私はとっくに嫌いになってた
言い出せないのはあなたの方で
別れの言葉を雨が伝えた

さようなら これは何度目の別れ
あなたはとうに決めていた
さようなら
私に届いたの
もう決して変わることない
あなたの決心



自由詩 期待ハズレの雨 Copyright 朧月 2010-07-29 14:30:49
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