within

まあるいおわんの底で
くるくると回っている
ガラス玉のように
くるくると回っている

ゼリーの雨が
ぽとぽとと降ってくる
服がぬれると
かなしみ
したたり
冷えた体が
憂いを
上気させ
熱を
次第に
奪ってゆく

無償というセンイで
編まれた布に
くるまって
止血する
胎児のように
まるまって
私は

まあるいおわんの底で
くるくると回っている
ガラス玉のように
くるくると回って

眠り
傷をふさぐ


自由詩Copyright within 2010-07-18 05:33:05
notebook Home