スーペリア
ベンジャミン

幸せを夢見て眠れたころは
ぬくっとした肌にふれるすべてが
ただやさしく感じられた
何だかくすぐったくて
なかなか眠れなかった
わくわくするとか
どきどきするとか
言葉にするとうすっぺらいものが
からだぜんぶをくるんでいた
上質の布でつくられた服を着て
上品な仕草で振舞って
いつのまにか
自分自身をあおっていることに
気づかないで
わくわくするとか
どきどきするとか
とても儚い大切な感情の
その感触を
忘れてしまっていた
幸せを夢見て眠れたころの
あのぬくっとした肌の感覚が
それこそまるで
夢だったみたいに


自由詩 スーペリア Copyright ベンジャミン 2010-07-07 02:05:06
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