地上の天使
一 二

苦しい
痛い
怖い
生きることが

世界は悪しき者達の為の住処

肉体の苦しみ
臓腑を灼く耐えがたい苦痛
精神の苦しみ
魂が傷つき損ない
悲鳴をあげる
「助けて」
助けを求める言葉は
闇の中に消え
残るは絶望

苦しい
痛い
怖い
私は苦痛の中
ただ堕ちていく

そんな暗闇の世の中に
ただ一つの光が
天から来る
無垢なる魂
純粋なる想い
光の子供
歓喜たる善と美

けれど
私のような愚かにして
無知たる不浄が
彼女の前に
立つことが許されるのだろうか

けれども
苦しみと不安は
彼女の笑顔を見た瞬間消し飛ぶ
何物にもかけがえの無い
幸せの奔流が溢れ
私はただその前に伏して泣く
ありがとう…ありがとう

苦しく
痛く
怖いけれど
彼等の笑顔があるから
私は生きている

ずっとずっと想う
遥かなる微笑を
世界の只中で
痛みに腑を抉られ
心が押し潰されながら
私は彼女に祈る

苦痛に苛まれる
腐った私の身なんて
もうどうでもよいことだった
勝手に苦痛の中に
朽ちてしまえばいいのだ

それよりも
どうか
あの子に
光の光を
ずっと想い
ずっと祈り続ける
どうか…どうか


自由詩 地上の天使 Copyright 一 二 2010-07-01 18:29:16
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