シュール
寒雪



落ち着いて考えるために
一杯の水が欲しい
築き上げた二人の関係が
目の前で崩れ落ちていくのに
ぼくはまだ戸惑っている
どうすればいいか
なんて悠長なことを考えている


手が届かないのなら
中華テーブルのように
手で回してしまえばいい
無責任な声に振り回される
ぼくの神経
でもきみは
積み直そうとしてやしない


掲げられたぼくときみの写真
抽象画みたいで
とてもシュールだ
こんなに歪んでいること
今更気づいたよ


ぼくらは
お互いのだまし絵とつき合ってきたのさ


自由詩 シュール Copyright 寒雪 2010-06-28 09:13:15
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