変化
ミツバチ

小さな手で握り返した
精一杯の自己主張は
脆くも崩れ去り
斜めの世界で
命を耕しては
空の彼方が憂いを帯びる

いつもさようならは
口に出来ずに
終わりのない結末を
月の欠片が反射して
満天の星空に
ヘッドライト
自由は長く影を伸ばして
静かに秩序を侵食した

夜の隙間で君が泣いている
夢はいつも千切れて
空には鱗雲
散らばったビー玉が
雨粒に成り済まして
誰かの心に溶けていくよ

光を放つ

海風が香る丘で
沈む夕日に染まり
風に吹かれて飛んでいた
綿毛を捕まえて
新しい一歩を踏み出す
目の前が鮮やかに変化した


自由詩 変化 Copyright ミツバチ 2010-05-24 17:27:09
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