Time to
イシダユーリ

みんな
めいめい
木切れを持って
どっか叩いて
うたおう

彼女は風景をころすためにうたっているんだって

うたおう
たたこう
うたおう
たたこう
とおくから
よぶから
みんな
めいめい
けど
いっせいに
やってちょうだい


いったひとの
すがたが
みえなくなってから
どれくらい
じかんがたったのかなあ
しかたないから
みんな
セックスを
したり
食事を
したり
動物を
飼ったり
したね
くさったものも
あったし
よりつかなくなった
ひとも
いたよ

けれど
さざめくような
ほそい
こえが
聞こえたような気が
何回か
して
みがまえたね
そして
すこし
たたいてみたりもしたね
歓声を
あげるよ
はじまりの
歓声
それは
またいちにちが
はじまって
苦労をかけるねえ

通り過ぎる
外国の人々が
言っていくもので
さあ
うたおう
たたこう
そして
たたかう

むりやり
からだを
ひっぱりあげて
空のフックに
ひっかける
そんなふうにして
夜を踊ったね
たのしい

たのしい
いま
いきてるんでしょ
しかも
いっしょに
ともに
めいめい
たのしんでいるでしょ
謳歌してるでしょ
くうきが
からだを
たたいて
なでて
噛んでもくれるでしょ
うみ、
というスケール、が
みんなに
ぴったり
きている
そわせるぶぶんが
用意されてるよ!
くさ
ちぎったら
ちょう
あふれる


彼は自由になるためにからだを隠しているんだって かゆくないよ もう


苦労をかけるねえ
なまえしらない
ことばしらない
need tell you ?
いらない
苦労をかけたねえ
ほそいこえが
かえってきている
歩くこと
すれちがうこと
ずっと
たたいてて
よかったの
苦労をかけた
まったく

みんな
きりきりと
みあげる
ぱらぱらと
みおろす
フックいたいけど
ちょう
あふれる
あの子の
ケーキに
なる

いっせいに
やってちょうだい
けど
ばらばらに
おわってちょうだい

枝を折ってきたんだ裏側の枝を折ってきたから
こことちょうどおなじおとがするよ

うみ、というスケールが
うみ、というスケールが
うみ、というスケールが
うみ、というスケールが
みな、にちょうど、あって
むりやりに、
いきているじゃない、
むりやりに、
感を、
極めているじゃない、
こうやって、
うみ、というスケールに
ながく、
またせてごめんね、
と、
いつか、いうよ、
いなくなるから、
ほっとして、
馬鹿にしてちょうだい


自由詩 Time to Copyright イシダユーリ 2010-05-07 23:55:30
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