わたしのこころ
くろきた

ママが、ガン検診から帰ってきた

ガンかも、しれないと

腫瘍が、みつかったんだと

足が、宙に浮いた気がした

脳みそが、縮んだ気がした

ぼう、として

え、としか言えなかった

家族が、重い病気になったら

きっと、泣いて泣いて

涙が止まらずに、どうしようと

混乱するんだろうと、思っていた

けど、実際は違って

何も、考える事ができなかった

まるで、時が止まったかのような

まるで、脳の回路がショートしたかのような

ドキドキするかと思っていた、心臓は

ドクン、と

一度大きくはねて、まるで

何事も無かったかのように、静まり返り

わたしって、案外

無情なのかもしれない、と

動かない脳で、考えた

・・・・・・・・・・・・・・・

後日、ママが精密検査から帰ってきた

ガンの可能性は、低いと

経過待ちだよ、と

心臓が、ドキドキした

あんなに、静まり返っていたのに

脳みそが、物凄いスピードで活動して

言葉が、溢れて

なんて言ったらいいか、わからなかった


よかった、と

こころから、おもった

















自由詩 わたしのこころ Copyright くろきた 2010-04-28 21:41:02
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