花冷えの街
吉岡ペペロ
花冷えの雨はやむことがなかった
低い山にガスを這わせて
四分咲きの桜花を辱めて
花冷えの音がやむことはなかった
電車が運んでくれるそのさきに
灰の街が自意識に苛まれている
それを繰り返し嘆こうが、嗚呼
花冷えの雨はやむことがなかった
低い山にガスを這わせて
四分咲きの桜花を辱めて
花冷えの音がやむことはなかった
自由詩
花冷えの街
Copyright
吉岡ペペロ
2010-04-01 07:41:10