瓶詰地獄
佐藤真夏
(発酵したい、)ね ふたり。肌はふやけて溶け出して やさしくこわれてゆくからだ
蜂の巣に成り変わってく脳みそがしとしとばらまく蜜と毒針
ぼくたちは目蓋に守られ息をする微弱いいのち せっくすしよう
点と点は繋がれても点のまま、泳げば線は切れるのでした(だから見ていて)
向かい合い交換していく互いの時間 肌を乾かす線香の香
ぴりぴりとうねる切なさ 内側に放つ冷気が心細い だめ
温室の鍵はこのまま開けておく 本能がキミを守ろうとする
短歌
瓶詰地獄
Copyright
佐藤真夏
2010-03-29 00:50:39
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