燃えるキリン
天野茂典

    

  朝だ
  カーテンをときはなつ
  緑がしみる
  町でいちばんの家
  旭があたる
  きょうはキリンにあいにゆこうか
  燃えるキリン
  サルバルート・ダリ
  大オナニスト
  いちめんの水の上を
  ひだるまになって
  滑ってゆこうか

  朝には朝の匂いがある
  ぼくにはぼくの匂いがある

  さてこんどは
  二〇〇四年一0月の

  はじめての
  窓をあけよう

  血はたったまま眠っていた から



  *血は立ったまま眠っている 寺山修司の書名



1.               二00四年十月一日


自由詩 燃えるキリン Copyright 天野茂典 2004-10-01 08:12:03
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