別れの朝
朧月

冷たい朝でありました
早くに出かけるあなたのために
朝 一番のお水をくんで
綺麗なガラスのコップにくんで
綺麗な心で差し出した

はずなのに

早朝のカタイ空気に阻まれて
カタイままの顔 こころ 
の私では

やわらかい ふわり
とした春の水は手に入らず

居座った冬の氷のはった
カタイ水に手を噛まれて
真っ赤に染まった水なのでした

いってらっしゃい
うまく笑えていたでしょうか
こころ 添えられずに見送った

いってらっしゃい
永遠に 永遠に



自由詩 別れの朝 Copyright 朧月 2010-03-14 06:56:36
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