トント
……とある蛙

トント※1の笑い

遠くの空に一握の希望
RJのブルースに語る話はない。
近くの海に一片の愛情
SHのブルースに唸るフレーズはない。

ワクワクした空間に
言葉を埋めることが
唯一の楽しみになった老人
とその連れの猫トント
老人と一匹の旅

その老人はハリーと言ったっけ
不忍池で剣玉をしていた時 見た映画
映画の中の老人と猫との
すてき関係は高校生には理解できなかった。

初恋の人は惚けて
ハリーだとは理解しなかったが、
二人で踊ったダンスはすてきだった。
トントが死んだときの
ハリーの顔も忘れられない

今自分もハリーの歳に近づいた
トントと違って黒猫ルビ
そのまま旅に出たいのだが
女房がこちらを睨んでいる。


ルビがこっち見て
笑っていやがる

と 女房に言ったら


そんなことあり得ないわよ 

っと 一笑の元に背中をはたかれた。
痛ってぇ〜 この莫迦力

※1ローンレンジャーの相棒のインディアンの名
 ハリーとトントという映画の場合、猫の名前
※2RJもSHも有名なデルタブルースシンガーで、SHがRJの師匠筋。
 名前は自分で調べてね!


自由詩 トント Copyright ……とある蛙 2010-03-08 21:15:02
notebook Home 戻る