破裂する風船について
なき

2008年に壊れてしまった言葉は私の中に眠っている


お前なんか嫌いだ
そう言われたとき昔のことを思い出した
ちかちゃんなんか嫌いだ
私は確かに何度も何度も口にした
風船みたいな愛しいを込めて

今になってみて
随分傷つけたのだろうとわかる
私にとっての愛情表現は
すごく屈折していて
伝わりにくいということに
あの時気がついていたら
もっと
確かに
愛しい

伝え
られただろうに


風船が破裂して
空から刺が降ってくる


自由詩 破裂する風船について Copyright なき 2010-03-07 15:54:18
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