TSUNAMI
吉岡ペペロ
たとえば小学生のころ
家族遠足でともだちの妹に
オウム小屋の金網に指をいれて見せたのは
ぼくだった
それをまねた彼女は指を失った
たとえば三年まえ
離婚も考えていないのに
若い女を全力で愛してしまった
女は矛盾の最前線で
精神をやわらかな灰色に変えてしまった
人生の満潮時
それらがおこした波が
歳月のエネルギーをたくわえて
目の前に立ちはだかるであろうことを
自由詩
TSUNAMI
Copyright
吉岡ペペロ
2010-02-28 12:50:54