問い
昼寝ヒルズ
指は使い込まれ
はしたなさが薄れていく
こっくりとだまった目
ほほ
組んで指して入れて
未完成を目覚めさせていく
指で音をきき
指で湿りを嗅ぐ
脳にじらした虫歯を出前したい
つぶれた果物を落としたい
揺さぶりをかけて生まれ直したい
キズがあり
しわがあり
使い込まれた過去があり
それは今存在し
いまだ
未完成の驚きをたたえ
予感を孕ませていく
入れて
絡めて
吸って
咥えたなら
はしたなさは薄れ
永遠は今に凝縮し
一点を指す指は問いを残す
なぜ生まれた場所に戻るのか
震えたあと
持主は死んだように安らいで
なにも答えない