職人
番田
水平さを眺めた森林は
上下をなすことで目眩がする目だ
緑色なのは 工業地域としての体裁か
空は灰色 器を吐き出すことで
悲しげな夕暮れを歩いていくみたい
何もかもを同情する神秘的な心持ちの奥は
僕の 手にすべき色合いとしてうなづくこと
言葉を流れるかけらの継ぎ目としてかつぎだされた日
物思いにゆがんだ心の 寂しい日
自分ではなくなったことが 憂鬱だった
空の中をとても乾いたように自由だった
誰も体に無くなったみたいに 僕は
ぼんやりすることで 自由に思えた体だった
ばらばらと
鳥かごから跳躍した 七面鳥は
クリスマスシーズンだからこそ食べたくなる舌
ぼこぼこと 川を越えてどこへと