写生
番田 

誰もいない
夜にライターで 流れる
立ち止まる木に 波が立って
流れる

僕は体だけの存在だろうかと
川を見ていた 僕として
描きたいと 水彩の絵の具を買った
僕は画家だろうと そのとき
考えた 憂鬱の 案山子だった

苦しみが忘れられていく
水にさらさらと さらさらと
さらさらと 流れていた 僕は
あくびをさせられたけれど この人に
恋心を抱いてる気がして何かうれしく
恋心をどこまでも流れていきたい

川がどこまでも続いていく
川がどこまでも続いていく


自由詩 写生 Copyright 番田  2010-02-23 00:37:38
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