仮題心中
吉岡ペペロ



体温ほどのとろ火で

もうずっと煮つめ合っている

女はなんどめかの

ケイレンでお腹を震わせていた

男のさきっぽには

涙のような汁がうすくたれている

午後五時半

冬の夕暮れ


いっしょに、死のう、


男 女 が

まぶたの裏ほどの闇を

爆発させる


携帯写真+詩 仮題心中 Copyright 吉岡ペペロ 2010-02-21 18:10:01
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