路を流れて
番田 

何もない 噴水のまわりを
子供たちが 走り回っている
人との約束もなく行き交う カラーボールを
放っては なんとなく空に
投げあっている 

本当に疲れた 僕は 
自分すらない 暗い夜が
訪れようとしている 夜だった
何かを 告げようとしている
言葉が動かずに
一カ所に留まっている

イルミネーションが 光っていた
髪が 綺麗なシャツは流れていて
声がはじけては つまらない息は
捨て去ったばかりだが

言葉が 最後の深夜でも
眠りに落ちることもできない
暗い部屋に響く


自由詩 路を流れて Copyright 番田  2010-02-19 01:37:00
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