希望の日
番田 

君は何もするな
消え去ることのない手に希望を抱いてほしい

どこかへ手を伸ばそうとしてはいけない
その先には人が求める愛の形などないのだ

手を振っても 誰にも小声としてすら答えられない
雲たちは迷いもしない

街を過ぎていく誰も答えをよこしはしない
だがその思いを握りしめた両手に携えている

僕らは息の途絶えるまで進んでいこう
彼方に絶えることなく続いていくこの道のように

案ずることなく目指せ 歩いていく彼方にある場所へ 顔を上げよ
信じた誰かへと 足を上げよ どこへ向かおうとしているのだ

想像の世界に身を託そうと色が変わることなどないのだから
着飾った服をただその手の内に 消えかけた気持ちを握りしめて
空に引きちぎってしまえばいい 君の生身の体の姿へと
君を知って そして僕は何もできない ここを出て
鏡には見えない 優しさを信じ続ければいい


自由詩 希望の日 Copyright 番田  2010-02-13 01:20:59
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