冷たい女
朧月
あなたは私のことを想うというけれど
私は 私だけを想ってたいの
あなたが私を想わなくなったら きっと
さみしいに違いないけど
私は生きれるの
ずっとひとりでいたいから
だれかに寄りかかられたくないの
ひとりってときどきぎゅっとつらいけど
それでも すきなときにため息がつけるの
楽しくないのかとか
楽しいのかとか
聞かれてあわてて自分の内側をのぞく
そんな瞬間の動作がいつも
面倒でつまらなくて やっぱりひとりがいい
さみしくて泣くのと
不自由で泣くのと
どっちがいいのかの答えは簡単で
ひとりでいたってあなたを想う
ことはできるから 私ひとりがいい
あなたの泣いたり怒ったりする
姿みてどんどん冷えてゆくから
あなたは知らん顔して背中を向けてて
ほしいのに追いかけてくるから
待っているから
私 くるりと
向きをかえる
私 ふるりと
首をふってしまう