MAD ABOUT YOU
寒雪
ゴルゴダから見下ろす
紅い紅い夕陽は
僕の目をつたう涙のようで
照らされた風景は
悲しみにうちふるえる
歩き続けなければならない
楼蘭を求めるロブノールのように
目的地があるようで
ないようで
今日も血の犠牲が
ホロコーストの残骸と化す
孤高の天才は
いつまでも空高く
僕には
足の裏さえ見せない
同じ月明りの下
おまえは
祈りを捧げるのだろう
耳元で囁いてやりたい
僕はいつでも無事でいるのだと
放出される体液が
その質的証明
わかるかい?
僕はきみに夢中なんだよ
自由詩
MAD ABOUT YOU
Copyright
寒雪
2010-02-09 12:34:18