続々人間政府
クマクマ

   5


みつばちやはなあぶがたわむれて、
そこに垣根があることも、
花が咲いていることも知る。
果実がなるのを待って、摘んで、
樽の中で、苦い酒にする。
酔って、今日を事実にして、
おかわりが続く。


白と黒を混ぜると、灰色になるから、
店で絵の具を買う。
明るさの下で、
正午にはろばの肉を食べて、
真夜中には寝ている。
夢の歌は、いつも快晴である。


言葉を数えて、距離を測って、
運行を正しく司る。
くがねの灰皿や、くがねのたんつぼや、
くがねの便座に囲まれて、
自然の悪意を踏みつけながら、歩く。
わたしがあなたにもなるように、
あなたがそれ以外の人間にもなるように。


自由詩 続々人間政府 Copyright クマクマ 2010-02-09 00:17:43
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