耳鳴りに親和する
kauzak

キィィィィ ンンン
鳴っている

塾帰りの娘を迎えに来て
路肩に車を止めてエンジンを切る

ガラス1枚隔てられただけで
街のノイズは膜を張られ
夜の静寂が濃くなるから

ィィィィィィィィィィィィ
通底音になって鳴っている

ィィィィィィィィィィィィ
ィィィィィィィィィィィィ
ユニゾンで鳴り続けている

それは僕の体内の音
密かに馴れ親しんでいる音
決して逃げられない音


自由詩 耳鳴りに親和する Copyright kauzak 2010-02-06 23:31:02
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