迷子
朧月

夕暮れに帰る道は
ぐるぐるって ぐるぐるって
迷子になりそう

見たことある帰り道が
ぐちゃぐちゃって ぐちゃぐちゃって
消えてしまいそう

顔の無いパパとママがけんかしている
いやなにおいのするうちに帰らなくちゃ
帰ったらパパとママに顔をかきこもう
へんなメガネもつけてやるんだ

ボクは捨てられたんでもないのに
どうしてこんなに寒いんだろう
だれもいないうちからでてきただけで
夜にはきっとみんな戻ってくるのに

ボクの街はこんなに広かったのかな
自転車が小さくなってゆく
パパとママはボクを待ってるのかな

ぐるぐる ぐるぐる まわらないで
ぐちゃぐちゃ にしないでボクの心
ボクはどこに帰るのかな

ボクはボクの影にきく
生まれてきて
よかったんだね って



自由詩 迷子 Copyright 朧月 2010-01-25 15:12:03
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