海美

ザーザー振りの雨の中
あたしあなたの事を待ち続けた
2度と来ないあなたを

あれは1年前の梅雨の時期
あたしが電話で怒っちゃって
あなたはあたしのご機嫌直すために
雨が降る駅前で待ち合わせたね

そうしたらあなたは事故に遭って
あたしのいる雨が振り続ける駅前には
もう2度と来れなくなった

シトシト振りの雨の中
あたしあなたを殺しちゃった男
殺しに行ってみたの

彼は1年前の事故のこと
全く後悔してなかった
だからね あたしが息の根止めてあげた
雨が血と混ざっていくのが分かった

あたしだけ寂しい 戻りたかった
あなたのいる場所があたしには遠すぎただけ
もう2度と笑えなくなった

今日もあたしは駅前で待ち続ける
いつかあなたが「遅れた。ごめん」って
現れてくれるのを血と雨が混ざった傘を
刺しながら待ち続けるから

戻らないあなた あたし待ち続けた


自由詩Copyright 海美 2004-09-25 12:46:07
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