アスタリスク

首のつけね
吸い込んだ
くうきに
想像する
わたしは
かすみのかかった記憶に
繋げたがってる
かみさま
、あなたの
なまえをくちに含むのは
あんがいにも
たやすいこと
なの、かもしれない。

てさぐりの温度を
たよりない
あかりを
よるの底にひざまずき
祈る
夜明け
それがもしも
あなたが
目覚める朝ならば
見知らぬ港に灯るほのおも
うつくしい

言える気がするのです

いつか
あなたを
抱いた
夜明けに
星のまたたきが
しののめの香を呼び
だれもに降り注いだ朝があった
ように
たぶん
きっと
あなたが目覚める朝ならば
さいはてを進む船乗りの瞳で
ひかるみなもをとらえることが
できるのでしょう


かみさま
あなたのなまえは
土の味がする
けれど、とてもはかないから
あさはかなねむりの中で
噛み殺さないように
いまは ただ
よるの底で祈ること
だけ






























自由詩 アスタリスク Copyright  2010-01-22 16:36:36
notebook Home 戻る  過去