色(しき)は匂えど(六)
信天翁
夜明け前
ねこぜのトルソはおののき続ける
亡き妻の過ぎた夢とregretにとらわれ
黒くなった実存へのノスタルジァにこだわる
そのシルエットの孤独に
起床後も
ねこぜのトルソはおののき続ける
夢遊病の塵埃をあおりたて
部屋隅に死のかげを宿す霜柱をつくる
絶え間ない隙間風に
2010/1/20/大寒
自由詩
色(しき)は匂えど(六)
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信天翁
2010-01-22 11:19:21
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