捧げもの
服部 剛
私が君を知ってから
血管のひとつひとつから
香り高く咲き出るように
この肉体は、花となる
私は歩く
今迄よりも、ほっそりと
今迄よりも、まっすぐに
そうして只
じっと私を待っている
君は一体、何者だろう・・・?
今、私には
ひと葉、ひと葉
と古い自分を失いながら
自分が自分から
遠くなるのが、視える。
君の微笑のような
星々の群は
肩を並べて夜空を仰ぐ
私達の上に、巡っている
幼い頃から今も尚
水のかがやきで流れる
すべてのものに
君の名前を呼びながら
私は祭壇に、跪く。
その祭壇は
君の髪を燈明に、燃えて
君の胸にかかる首輪で、飾られる。
※ この詩はリルケの「捧げもの」を異訳したものです。
自由詩
捧げもの
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服部 剛
2010-01-03 21:30:51
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