ミツバチ

降りしきる雪に
運命を委ね
去って行くのですね
白い肌は
景色に吸い込まれ
後ろ姿が美しいから
何時までも見ていた

触れあった
指先の温もり
覚えてますか
手渡しで与えあった
愛情は
成長の一片
貴女の微笑みが
白息に混じる

いっそのこと
泣き崩れてしまいたかった
大声で叫んで
追いすがって
それでも唇を噛んで堪えたのは
失う恐怖に
負けないように

降りしきる雪
振り返った貴女は
まるで一羽の鷺のようで
一声鳴いて
白い空へと
飛び立って行った


自由詩Copyright ミツバチ 2009-12-21 19:45:39
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