インド旅行記2(成田→デリー)
チカモチ
改めてJAL航空にて成田出発。今度はちゃんと飛びました。
飛行機の中でヒンドゥー教の本を読みました。
ヒンドゥー教―インドの聖と俗 (中公新書・森本達雄著)
ヒンドゥー教の概要、歴史、カースト制度、輪廻転生についてなどを分かりやすく解説した本です。これを通してインド人の気質が分かればと思って購入したのですが、目論見通りの材を得ることができました。
まず感じたのは、ヒンドゥー教は非常にいい加減な宗教であるということです。
開祖もいなければ教典もない。各々別々の神(シヴァ、カーリーなど)を信仰するグループ集団に過ぎません。彼らが神を崇める動機付けは、貧困、飢餓、疫病、社会的迫害に負けない大いなる力。生活全てをかけて神々の加護を求め、その恩寵にすがろうとするところにヒンドゥー教の祈りがあるそうです。
少しでも恵まれた生活をしたい。そのために人知を越えた力を求め、神々を喜ばせようと朝夕祈る。人々にとって大切なのは「偉大な力があること」であって、徳の有無はあまり関係ないようです。ヒンドゥー教には煙草や酒、ドラッグを平気で受け入れるふしだらな神が多いのですが、それでも彼らを敬うのはこのあたりに理由があるのでしょう。
社会が宗教をそうさせたのか、宗教が社会を作り出したのか、と考えるのは鶏卵論争を議論するようなものですが、とにかく彼らはこうした宗教観に基づいて生きているのです。
あぁなんて即物的な考え方なんだろう。これから私が会う人たちは、どれだけ欲望に忠実なのだろう。
こうした状況でなければ絶対に手を出さなかった本だと思いますが、とても興味深く読めました。
さて、今度はデリーに無事到着しました。「ようやく着いた…」というのが一番の感想で、いよいよデリーだ!という感覚はほとんどありませんでした。
ホテル送迎のタクシーをあらかじめチャーターしておいたので、そのまま予約していたホテルへ。近くのレストランでカレーを食べて寝ました。