君のための唄。
aokage






アナタの瞳は潰され

その傷口からは血の涙が零れる

四肢を支える腱すら失って

何もかもを亡くしたアナタは捕らえられてしまった



その目はもう何も映さない

その足はもう立ち上がる事もない

その心はもう

暖かい光に触れる事はないのだろう



それでもボクは

キミを抱き続けるよ


喩え此の身が朽ち果てようとも

譬え世界が滅んでも


キミを抱き締め唄うんだ







さぁ 共に終焉を

消えゆく世界に 言霊を



愛していましたと 高らかに

憎んでいましたと 地を這って



アナタの御霊は尊くて

どこまでも清らかに薄れてく







嗚呼 此の声は届くかな

消滅し給う世界へと

去りゆくキミの背中へと







どうか、どうか、





此の胸に残るアナタの姿が

消え失せてしまう事の無いように





ボクはいつまでも謳い続けよう






醜い世界が産んだ


美しい君の、生き様を。











自由詩 君のための唄。 Copyright aokage 2009-12-10 02:06:49
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