戯れのひと
恋月 ぴの

年末の気忙しさに閉経後の人生を考えてみたりする
それはあまりにも取りとめなくて
生理用品の買い置きはどうしようかとか
明日から生理用ショーツ穿かなくて済むのねとか
不幸中の幸いにして生理痛とはさほど縁の無いおんなだったし
子供を欲しがったあの男とは別れて久しく

あぁ飲みかけのボジョレーヌーボーあったよね

おんながおんなじゃ無くなるってのは
老いて卵産めなくなってしまった廃鶏のようで
ある日突然若い男に背負われ姥捨て山に捨てられてしまいそうな
漠然とした不安感あったりするとか

おつまみ…えっと、チーズ欲しい

幼女、そして少女からおんなになって
おんなを卒業したら
やっとのことで、ひとかどの人間らしくなれるのかな?

そしたらさぁ、さくら色した小さな貝が恋の予感にきゅんとなるよな
ときめきと巡り会える気がして

閉経
そのことばのうちにある悲劇性というか喜劇性ってヤツと
ほろ酔い加減で戯れる


自由詩 戯れのひと Copyright 恋月 ぴの 2009-12-08 20:48:53
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