笑顔
桜 歩美

君を産むとき病院に入院したときは
まだ薄い羽織を一枚羽織っていれば暖かかったのに
君を産んで退院するときには
厚手のジャンバーが必要なくらい寒くなっていて

たった1週間でこんなに寒さが増してしまうんだなぁ
って思ったのと同時に

たった1週間しか入院していないのに
君を産んで退院するまでの時間の長さに
驚いたこと

たくさんの初めてと感動を胸に
眠れないというしんどさを抱えて
不安と幸福の入り混じった入院生活

君とおうちに帰ってきて
いろんなことで育てることに
迷いがあったけれども


そんな葛藤もいつしか過ぎて
君もやっとこさ
9歳にまで育ってくれました

とても大きくなった背に
逞しさと喜びを感じ
いつまでも君のそのはじけるような笑みが
消えないようにと
そっと見守る日々は
これからもずっとずっと続く

平凡でいいから
笑みの消えない人生を
歩んでいけるよう
心から祈っています


自由詩 笑顔 Copyright 桜 歩美 2009-12-01 07:13:04
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