山を讃える歌の向こう
板谷みきょう

川辺に馬や羊を連れて
陽射しを浴びながら振り返ると
見渡す限りの豊かな草原の海

この地平線の遥か向うのずぅっと遠く
微かに白く朧気に見える
万年雪に包まれてそびえ立つあの峰は

草も木も育たず、花も咲くことのない
獣も住めないましてや鳥さえ巣を作らない
人の踏み入ることさえ許さない
石と岩だらけの礫が露出した
荒涼とした荒れ地だけの高い峰

しかし
この私の住む大地を
豊かに育んでいるのは
春に
彼の地から流れてくる
水が
あるからなのだ

「Bogd Dunjingarav Uuliin Magtaal」を
聴いているとそんな風景が見えてくる。

「山を讃える歌」はそこから生まれた。
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自由詩 山を讃える歌の向こう Copyright 板谷みきょう 2009-11-28 16:36:15
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