別れの灯り
月乃助



テーブルの上には、
分からないことばかり
整然すぎるほど あふれ
どれが なになのかを
さがして、時間を費やすけれども
けしてそれは、愚かなことなどでは
ないのです。



【 出て行くから 】
 

すき間からやってきた、
――― 宣言は唐突に、すぐに重さを増し



いつまでもスタンドの明かりを
好きなように消費しながら、
雪のなかにうもれるように
ふしぎと完全に不自然な調和が、たもたれる
失ってしまったら
私の半分が死んでしまう
寸分と狂うことなく分けられたそれが
私から消え去るようにして
さよう なら
なくなってしまう
残された半分の私は、でも、しっかりと
生き続けているのです



ガスのわずかな灯りをともしてみれば、
それは、紅茶のためでなく
星がおのずの身をけずり燃焼する
まるでその姿をたとえて
部屋の中にカガヤイテイル、


夜空に目にする光景と同じ 静謐な炎

        ↓

みつからないと分かっていながらも
あきらめずに答えをさがした夜、そして
明日もみつからないと分かっていながらも、、、、
考えないで…考えちゃいけないよ
それを続けることに、どれほどの価値が 
あるのでしょうか?



あの人と一緒に、
鳥のように空を翔ける
その感覚を共有したのなら
もう今度は、空からの降り方を知っても
良いころかもしれません






自由詩 別れの灯り Copyright 月乃助 2009-11-25 05:06:20
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