「 たったひとつの灯り 」
椎名

暗闇の中目を覚ます

手探りをする

目を凝らす

耳を澄ます



ここにいるのは

ひとりだと

気づいた瞬間の

絶望



いつかあなたが言った言葉

思い出してみる

お互いの灯りになろうと

どんな暗闇でも見つけられる

そんな灯りになろうと



思い出してみる

あなたの声

あなたの瞳

あなたのぬくもり



もう一度

目を閉じて

こころの目を開けよう



見えてくる

かすかだけれど

あたたかい灯りが



そこを目指せばいいんだね

大丈夫と

笑っているかのよう



小さな小さな灯りだけれど

あたたかい

やすらぎが胸にひろがる



こわくない

あの灯りがあれば





自由詩 「 たったひとつの灯り 」 Copyright 椎名 2004-09-19 15:24:59
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