命の灯と、小さな灯の葛藤。
aokage




無数の命の灯が

煌めき、瞬き

生まれては、消えてゆく。



それら一つ一つに想いは在って、

それら一つ一つに望みが有る。



愛されたいだとか、認められたいだとか、

そんな事は、どうでも良くて。


只、『自分』という存在を、

生かす為だけに、生きる。




それぞれの生きる道は、

「誰かの為になる事」だったり、

「愛おしい存在を守る為」だったりするのだけれど、



それすら、『自分』という存在を固持する方法でしかないのだ。





そして、そんな生き物が、

この星を覆っている。



『自分』を崩さずにいられる場所を探しながら。

『自分』を偽らずにいられる距離を探しながら。





『己』を護る為に『他人』と戦い、

『己』が生きる為に、『命』を奪う。




それは必然で。

『生きる』とは、そういう事。




だけど、私の中には、



「他の命を搾取し永らえる己の存在など、不要なモノ」なのだと、

この世の摂理に不快感を覚える自分がいる。


「自分以外何者かの未来を奪ってまで、生きる価値のある人間なのか」と、

己の存在すら、信じられない自分がいる。





自分自身が今生きている意味も、


見出す事の出来ない己の未来も、





信じる事は、出来ないのだ。










自由詩 命の灯と、小さな灯の葛藤。 Copyright aokage 2009-11-12 20:54:22
notebook Home