赤道
蠍星

長いトンネルの先
君を見つけたのはいつだっただろうか
薄暗さに慣れた僕の
からだをくるんだあたたかさに
立ちすくんで息を呑んだ

君の真下を歩いてゆくよ
熱い旋風に身を焦がし
夜に冷えた指先を
君がからめとってゆく

蒲公英のように笑った君が
僕だけのものになればいいのだけれど
見とれれば視界はハレーション
ただまぶしさに目を細めて

君の軌跡を辿ってゆくよ
白い大地に足跡のこし
どんな世界も君色に
染めあげられてしまう前に


自由詩 赤道 Copyright 蠍星 2009-11-09 23:20:32
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