心干し
朧月

私の
この私でさえ
わからぬこの気持ちを
わからないままにわかるという
人を愛したいのだろうか

今の私には
それは違うという声は受け入れがたく

たとえば交差点でぶつかった肩にとまるような
蝶々みたいな男

失敗した絵をみて
素晴らしいねという友達

焼きすぎて真っ黒になったトーストに
手をつけないでゆく彼氏

みんなみんなでてゆけ
私は この空にむかって布団を干そう
ばんばんばんと たたきながら

腐った心も全部さらけだして
わからないままの私を軽くしたい





自由詩 心干し Copyright 朧月 2009-11-06 10:54:20
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