しねないとおもった
朧月

私はなぜ生まれたのだろう
誕生してほしかったのは
確かに母の願いだが
生まれ出でたのは私の意志なのだろうか
あれから何度考えても答えがでないのだ

悲しいとおもうたび
苦しいとおもうたび

恨む相手が自分であるから
うった拳も自分であるから
涙するのも自分であった

しねないとおもった

しぬ理由などあっただろうか
いらないと言われたときでも
自分の生まれた意味を知らない私は

しねないとおもった

生まれた意味を探すとき
同時にしぬ意味も探してみる

同じではないとおもいながら
同じであってもいいとおもう



自由詩 しねないとおもった Copyright 朧月 2009-10-31 21:42:53
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