言訳
プテラノドン

植木屋が去った後、残された枝葉に火をつける
冬の土曜の朝の
煙の向こうから現れた、

鎖をひきずる飼い犬、
地面に突き刺すと
すっぽ抜けてしまうスコップ。

長屋の奥で埃を被った段ボールの中の品々。
思い出深いのは、
一見するとレンガのような植木鉢。

根を張ることもなく
灰とともに費やされた時間は
枯らすための言い訳になる。



自由詩 言訳 Copyright プテラノドン 2009-10-31 02:49:04
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