煉獄
hinoa

ぬるい羶血が
知っている、と嘯くと
罰は犬の体に
日照りの熱をこぼす

忘れられた公園
そこで摘んだ蓬

焦熱の中につながれた
子供たちの肋骨は
ひらきとじ羽ばたいて
阿頼耶識をうたう

胸を泳ぎくる
嘘と嘘と塵埃

きみの

燃え残る腿の骨
名付けられたわざ
沸騰するまよい道

糸を引きまた戻り
光る、繰り返している
山の麓の苔
喉の渇いた小石

書き置いた手紙は
焦げて縮れたろうか

放熱は待っている
この心臓に向けて


自由詩 煉獄 Copyright hinoa 2009-10-30 23:22:41
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